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2007年11月09日

Tom Waits


遅れてきたビートニク、早すぎたパンクロッカー

こと  トム・ウェイツ です。

Tom Waits


彼のレッテルは多々あります。

酔いどれ吟遊詩人、奇人、変人、怪物、浮浪者などなど。

Hobo と Beatnik 的でありながらそのいずれにも属さない

俺はおれ 的スタンスで突っ走るパフォーマンスの世界が勇気を与えてくれます。


Tom Waitsがファーストアルバムをリリースしたのは1973年。

そのファーストの日本盤LPからのおつきあいですから、かれこれ35年近くになります。

老いてますますのトム君もいまだに私の脳味噌のラジカルな領域に

得体の知れない迎撃不能のミサイルを打ち込んでくれます。


かれのパフォーマンスは You Tube でご覧ください。

CDを聞くのもいいですが、彼はLiveでのパフォーマンスの映像を見るのが一番かなと思います。

勝手にやってくれと言いたくなりますが。

でも彼は多分奥様とのコラボにより映像による演技的加速を始めたように感じます。

その意味でさらに深みと領域拡大を追求できたようにおもえます。

よきパートナーを得ることの重要さを感じます。


僕の一番のパートナーはやはり奥様なのですが

彼女、干支がウシのせいか

毎晩、緑のウシベイ USIBEY を飲んでおります。

ローマ字を反対に読んでいただければ銘柄がわかりますが。

Tom WaitsのFirst Album  Closing Time を

最初から一緒にレコードで聞いていますので

やはり、このアルバムが一番好きなようであります。

ピアノ メインで静かに暗く歌っている感じがよいです。


この人はジム・ジャームッシュの映画とかで

若い人にはお馴染みかもしれませんが

やはり生粋のHoBo Beatの唄人なのです。

この人の歌は多くの人がカバーしていますが

特に、Holly cole のTemptationが優れています。

全曲Tom Waits のカバーというのがすごいですが

女性が歌う、男臭い男のLonelyな情感というのも良いですね。

得体の知れないオトコへの憧れなのかも知れません。


Tom Waits

Tom Waitsのofficialなライブ映像は残念ながらほとんどありませんが

唯一、1987年に行われたコンサートのライブドキュメンタリー映画があります。

BIG TIME です。

演劇的要素の強い構成になっていますが

楽団もなかなか無国籍的情緒があってよいです。

You Tubeに一部の映像がアップされていますのでご覧ください。


この音源はCDでリリースされていますが

映像で彼のパフォーマンスを見ていないひとは

多分、このライブの20%くらいしか体験していないんじゃないかと思われるくらい

面白くて過激な内容なんです。

いまだにDVDで再発されていないのがとても残念ですが


SWORDFISHTROMBONES Rain Dogs Franks Wild Years

このあたりが一番のっているかんじです。


ぼろい納屋みたいな小屋で 鍋かま 叩いて

にわとりや野良犬と一緒に吠えまくるかと思えば

自分で紙吹雪を飛ばしながら

メガホン片手にアジテーションしてみたりと

サーカス小屋での酒宴の席の余興といった感じが

一番 似合ってるおじさまです。

Tom Waits

というところで

きょうもウシさんと

緑のウシベイで トム坊やに乾杯して

中期の彼のアルバムを聞きました。

そしてBIG TIMEを見ながら


中期アルバムの中にも琴線に響く曲はあるようで

ぼくの好みと似たところがあるのですが

どっか デカダンな世紀末風なtune

東欧的な物悲しい旋律が好きなようであります。


ウシさん曰く

あなたって、飲みにいったときは

こんな感じで、アジってんじゃないの?

とぼくのことををヤジります。


また、僕がよく言う 自己矛盾的自己同一 というセリフをヤユってか

<トム・ウェイツって自己満足的自己陶酔の世界ネ!>

と軽く放ってくれます。



さて このへんで  Closing Time です。


また今度の開店をお楽しみに。






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この記事へのコメント

いつも楽しく読ませてもらってます。
たまたまこの前、青山のRat Hole Gallery で大好きなRain Dogsのジャケット写真で有名なアンデルス・ペーターセンの写真展みたとこなんですよ!!でひさしぶりにRain Dogs聴きましたよ。
トムおじさんはClosing TimeとRain Dogsしか持ってませんが両方いいですね。
Posted by 岩永直之 at 2007年11月09日 17:43

ナオ様、コメントをありがとう。
アンデルス・ペーターセンって知らなかったので、ネットで見てみました。知らせてくれて感謝します。
Rat Hole Gallery って ネズミの穴の意味ですが、僕の干支はネズミなので、僕のブログはネズミの穴からみた世界なのかも。この前も midnight cowboy をLDでみて、ラッツォ(ネズ公)の魅力に浸りました。

Rain Dogsの写真はなかなかよいですね。SWORDFISHTROMBONESのジャケも好きです。

掲載1の写真は Mule Variations の中の写真ですが、破れた金網から羽根を飛ばしながら映っている本人は鶏を追っかけているというより、ニワトリそのものでしょうね。
また遊びにきてください。
Posted by hama at 2007年11月10日 08:40

hamaさん、おはようございます。

トムウェイツ、
最近の活動はあまり知りませんが、初期から中期のアルバムは、
私も好きでよく聴きます。

初期のものでも好きな曲はいくつかありますが、
私はやっぱり、ソードフィシュトロンボーンからの3部作、
あの辺りがお気に入りです。
変化の時、ですよね。

それが非常に突飛で、斬新で、格好良かった。
頭の中の雑音を音楽にした、なんて言いますが、
一体どんな頭の中なのだろうと思います。

お酒に、よく合う音楽ですよね。
Posted by wajin at 2007年11月10日 09:26

wa サマ こんにちは
いつもブログ楽しく拝見しております。
トムウェイツって好きそうなかんじですね。
酔いどれ者の共感でしょうか。

頭ん中はやっぱり ごった煮の土鍋の中みたいなんじゃないですか?
魚の頭とか イノシシとか ごぼうとか入っていそうな。

没頭という言葉がありますが
頭を沈めることなのか
頭んなかに沈み込むことなのか
と。お酒飲みながらボーッと考えている
今日このごろです。
Posted by hama at 2007年11月10日 13:27

wa さま  
こんばんわ
こんやもうちの ウシさん ウシベイを飲みながら
このブログの件でお話しながら お酒を飲みました

ウシさん 曰く
違 う ワ ヨ !   
エ?  何が?
土鍋の中味 !
で、加筆訂正です。
魚の頭ではなく
魚の頭とシッボの尾ひれの間は骨のむきだしナノ
イノシシは鼻とシッポ  ナノ
それに
ニワトリの鶏冠(トサカ)と足ナノ  これが足りない!
と ほざいておりました。
すべて 要約すれば
頂点と底辺なのです。
トム君のエンターテイメントのウットリ陶酔感と
男 の寂しき何かのしっぽ
そこの記述が足りないのよ と
攻めるのです。

で  書き込みアップします。

ア  つらいワ。
Posted by hama at 2007年11月10日 21:05

hamaさん、こんにちは。

確かに、鶏の鶏冠と足は入っていそうですね(笑)。
シケモクと、金のジッポというのはどうでしょう。

頂点と底辺というのは、成程です。
トムウェイツの音楽は、どちらかというと底辺志向かと思いきや、
気持ちいいくらいに頂点なものもありますものね。

しかし、底辺の感覚で頂点を歌う、またはその反対のような、
おかしな混沌が、彼の一番の魅力なのだと思います。
SHORE LEAVE とか、あの辺り、かっこいいなぁと思います。
Posted by wajin at 2007年11月11日 16:40

wa さま 
こんばんは
シケモクと、金のジッポ とは
最高! 底辺と頂点 の極みじゃないですか。

midnight cowboy のラッツォの仕草
素早く耳からシケモクのシガーをくわえ
タクシーのサイドで太軸の長いローマッチを
シュバッとつけて
腕をパンと叩く
これも かっこいいです。
靴の底でローマッチを擦る
これは、やはり 革底じゃないとダメ

底辺で頂点を演技する。
これに つきますな。

さ  ウシベイ の時間です。
では
Posted by hama at 2007年11月11日 17:48
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