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2016年11月22日

越 境 せ よ

越境せよ

越 境 せ よ




この ニッポン 海に囲まれている限り

船で 越境 するしか無いでしょう

海は広いし大きいし で どこの 陸地とも 海で繋がっています

波風穏やかな夜に 船を漕ぎだせば 旨くいけば できるかも

でも 陸に上がってからが問題だよね
 
越 境 せ よ




ですが 国外逃亡 というお話では有りません

僕の家の庭は 小さいけれど 

何百種類かの植物が 生えていると思います

それに 群がる 昆虫 虫 鳥 何億かの微生物

たぶん この 小さな庭で 戦いと交換が日々行われている筈です

でも この庭の中に国境も国家も法律も なにもなく

だれでも 自由に移り住み 子種を残し 勢力を拡大することができます

その わたしの 狭い 庭での 越境のお話です

……………………………………………

陣地取り という 遊びを 小さい頃よくやっていました

この 陣地取り が 我が家の庭でも 行われています

自然界 は 常に 戦い です

いかに 自分達の テリトリー(縄張り)を確保して

敵を 排除するか  勝つか負けるか しかないわけです

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植物には 動物の様に 何処へというハッキリした目的地はありません

眼がない というより 見るという必要性が 無い

でも 光合成という必要から 光の方向を感知することの細胞の発達があり

その光感知細胞のDNAを たまたま 動物が受け取ったことから

動物の眼が出来ていった という説があります


お庭の 植物の話に戻します

こいつら いかに どこに子種を増やすか に 一生懸命です

で とりあえず 何処でもいいからと 無差別攻撃になります

放った地点で 運がよけりゃ子の繁栄 という クールな放出になります

だから 球数は滅茶苦茶多く 手当たり次第という奴です

何が何でも ところかまわず かまわず ぶっぱなす となります

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で その 植物達の戦術になります

植物 は 自分で動くことはできません

むしろ 動物のように 動く必要がないからです

動物が動くのは 第一に 食べ物を捜し歩く為です

次に 子孫を作る為の相手を獲得するためです

食べ物は自分を維持するため 性的な交わり は 種(私の果たせない未来)を保証するため


植物は自分が生きて行く為のエネルギーを自分で作り出す事ができます

動物は それが出来ないため 自分が生きて行くためのエネルギーを

どこかで調達しなくてはならないため 手足で探し廻らないといけない

植物は 自分では 動き回れない が

子供達には 何処か遠くに行かせたい と いう想いが有ります

動けない植物にとっての 夢 といっていいかもしれません

その 遠く というのが 鍵になります


動物でいうと 近親相姦はタブーです

血 は 出来るだけ遠くの異種の血と交わるように設計されています

植物の場合も 多様性を得るために 遠くの 異種 を求めます

それは 自分とは 可能な限り違う者との交わり でしょうね

ある意味 自分や血族を否定する事で より自分達の繁栄を保証するという

生命の 進化の選択マニュアルなのかな と思いますね

……………………………………………………………

動くことが出来ない あるいは 動く必要が無い植物達が

動物同様 自分を越える その 方法 が様々 なのです

ご存知のように 植物が子種 種子をどう飛ばすかは

媒介するものによります

自分で バネで ブンと飛ばす奴もいますが

風に託すもの 水の流れに託すもの 昆虫に託すもの

移動する鳥や動物たちに 託すもの 様々ですが

明らかなのは 動けない植物は 動くものを利用しているということです

うちの 庭は 低いブロック塀で囲まれていますが

外部から 動けない植物の越境の方法といえば

塀があろうが 空を飛んで 越境する

それと 怖いのが 地下茎 というやつで

地下トンネルで 越境してくるやつらがいるのです

じっくり 地下トンネルを掘って 地下工作をするもの

浅く根を張って 出来るだけ速く 陣取りをするもの

風に乗って 遠くの何処かに旅するもの

時間や距離を巧みに利用します

そして彼らは 自然のエネルギーを利用して移動します

石油エネルギーを使った動力は 彼らには必要有りません

……………………………………………………

さて 植物達の示すとおり 境なぞというものはありません

人間は 境 を作り 線引きをし 自分の土地だ財産だと 守る必要から

戦争が発生します。 大きい戦争も小さい戦争もいがみ合いも

全て もともと盗み奪ってきたものを守る為の行為です。

略奪をし 殺し合い 憎しみ有っているのは 人間だけです

動物も 植物も 人間以外のありとあらゆるものは

自然界の神の ルールを守って競争や戦いをしています

他を食べて そして 他に食べられるという フェアなルール

それは 共存して行く為のルールであって

ただ 他を食べ尽くすだけで 自分達の身を隠し

独り勝ち しているのは 人類だけじゃないでしょうか?


すでに 亡くなりましたが ライアル・ワトソン は小さい頃

南アフリカに両親と暮らしていたそうですが

お父さんは 南アフリカの自然や動物達が大好きで

自分が死んだら 草原に横たえて ライオンや動物達に食べさせて欲しいと言い

残された家族は その遺言に従ったそうです

自分の 体 血 肉 が他の者に移っていくという意味で

これは 生命の 魂 の 最も美しい 越境 ではないかと思います

越 境 せ よ





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