2021年01月01日
2021お年賀

新しい年になりましたが 決しておめでたくはありません。
2020年は大変な一年でした。
誰にも想像できなかった見えない敵が襲ってきました。
それも世界中の人たちに。国も宗教も関係なく。
男女であれ、金持ちであろうが、年齢も関係なく
全ての人に平等に襲ってきました。
見えない敵は 昼も夜も関係なく常に増え続けます。
なんの目的も持たず、全ての人間に無差別に黙って襲ってきます。
人の細胞に取り付かない限り生きていくことも増えることもできません、
完全な パラサイト といえます。
彼らはただ細胞分裂を休みなく繰り返し増え続けますが
もっと強くなろうとかいった目的を一切持っていません。
ただ、コピーの精度が悪く、コピーミスを起こします。
そのなかで偶々新しい環境に生き延びたものが拡大していきます。
それがやっかいな変異種というやつです。
自分で生きれないものは生かしてくれるものを利用します。
じぶんで動けないものは動くものを利用します。
見えない敵は人のなかに入り込み人の動きを利用します。
この地球上で最も高速に広範囲に移動する乗り物は人間です。
見えない敵はパスポートを持たずタダで飛行機や電車に乗り移動します。
予想どうり第3波がやってきて感染者が急激に上がり始めた時に
政府は何の対策も打ちませんでした。そして未だに強い声明を出していません。
それどころか Go To Travel という感染を拡大させる方策を打ち出しました。
散々国民やマスコミに批判された結果、国のトップが紙面を早口で棒読みで
Go To Travel 一時停止の声明を事務的に読み上げていました。
国民に納得させ感動させるくらいの演説ができないようでは
一国のリーダーとはいえませんよね。
………………………………………………………………
世界的ベストセラー ユヴァル・ノア・ハラリ著”サピエンス全史 上下”を読みました。
<現在の我々の祖先であるアフリカで誕生したホモ・サピエンスが
何故 同種のネアンデルタール人やホモ・エレクトスじゃなく世界に拡がっていったのか?>
その答えを <物語> というキーワードで読み解くことができます。
今までの歴史書では語られなかった視点がメインテーマです。
ホモ・サピエンスだけが獲得した <物語> とは
最初は神話だと思いますが そういう共同幻想を作り、それを共有することで
皆が一つにまとまり、協働で猟をし、敵に打ち勝つことで勢力を拡大していった。
それは狩猟採集の次の農耕社会に移行してからも受け継がれ
<物語>を深化拡大していくことになります。
国家、帝国、宗教、思想 から始まり 貨幣そして現在の仮想通貨に至るまで
それらは全て 実態のない<物語>であるとハラリ氏は説明しています。
現在のインターネットの世界も 実態のない<物語>と言えます。
実態のある物をネット通信で送ることはできません。
<物語>とは 情報 といってもいいかもしれません。
インターネットで世界中が情報を共有することができるようになりました。
更にグローバル化は加速していくでしょう。
ただ、ハラリ氏は<このように社会が豊かになったが果たして人間は幸せになったが?>
そして <否>と答えています。
<農耕牧畜社会になって狩猟採集社会になって幸せになっただろうか?>
<農耕定住により、人々は麦や米などを栽培していると思っているが
実は、麦や米が人間を家畜化しただけであり
結果、その格差が生まれ戦争が起きるようになった。>と言っています。
そしてこれから人類はAI、ロボット化、肉体改造、遺伝子操作等によって
神になろうとしている。
続編、ホモ・デウスに受け継がれていきます。
『サピエンス全史』は私たちがどこからやってきたのか?
『ホモ・デウス』(人・神)は私たちがどこへ向かおうとしているのか?
警鐘の書でもあると思います。
では また
Posted by hamabeat at 01:01│Comments(0)
│お年賀
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。