2010年09月25日
Dylan になりたくなかった男 前編
最近改めて ディランの
ノーディレクション・ホーム と ドント・ルック・バック
二本のDVD映像 を見た。
改めて というには わけがある
最初は ともかく 夢中で見る
でも 何回か見ているうちに 隠された部分が解るようになる
見た時の年齢によっても 意味が変わる
今回は 吟味して見た
振り返るな というタイトルの 1965年のドキュメンタリーを
振り返りました
このブログ 書き始めると えらく長くなってしまった。
で 前編、後編 に分けることにした。
........................................................................................................
前編 ドント・ルック・バック
1965年のイギリスコンサートツアーのドキュメンタリー
Bringing It All Back Home を発売した直後ですが
この時のコンサートは アコースティックで演っています。
ドント・ルック・バック は 振り返るなよ の意
僕もそうですが 歳いけばいく程 先は短かく
過去は 反比例して 長くなる
でも 当時のディランは 24歳
過去よりも未来の方が圧倒的に大きいはずですが
この時すでに 彼は 年老いる程の時間の集積を通過してきているのです。
........................................................................................................
このドキュメンタリーのなかで
インタビュアーは質問します
あらかじめ用意され 誰かがまとめあげた 文面での質問
<レッテル貼られるのが嫌いでしょ
でも 私たち 30歳以上のため あなたの社会的役割に
ふさわしいレッテルは?>
との 質問に対して
”30歳以下というレッテルにするよ”
と答えます。
当時の合い言葉
30歳以上は信用するな
でも 年老いてから 言う
30歳以下は 信用するな
ぼくたちの世代は どちらの世代からも
きり裂かれた世代かもしれません。
........................................................................................................
ドント・ルック・バックは大阪に住んでいる時(1970年)に
ブートレグ(海賊版)のレコードで サウンドトラックとして 音だけ聞いていた
レコードの音に 字幕ありませんから
もろ なまりのあるアメリカン英語 ディラン節を聞いていました。
そのうち海外版ビデオで見たが字幕はドイツ語でした。
喋っている意味は完全に解らないものの
白黒映像で見た衝撃は大きい
1986年に レーザーディスクで出た日本語字幕版を見て
初めて完全に見たことになる。

ブートレグレコードのお陰で英語音声だけはほぼ頭の中に入っいて
ドイツ語字幕で映像はみていましたが
この時 初めて日本語字幕で映像を完全に見たことになる。
2007年5月に この幻のドキュメンタリー
ドント・ルック・バック ~デラックス・エディション~ が
【完全生産限定盤】として リリースされる

予約でアマゾンに注文して DVDで見ることになった。
1970年のブートレグLPから数えると37年の年月がたっている
この ドント・ルック・バック は皆が待ち望んでいたようで
すぐ限定数が売り切れてしまい、中古市場で高値の取引となる。
ソニーはその後限定を無視して再度生産して販売することになったが
今じゃそれも売り切れている。
すでに何度も見ている映像ですが
ライブ・パフォーマンスがフルで見れた事の喜びは大きい
内容は色々な人達によって語り尽くされているのでそちらを参考にしてください。
ただ、インタヴューでのやり取りが面白い。
24歳のディランの受け答えは 非常に的を得ているし
スターを作り出そうとしているマスコミを逆に質問し
さらに激しく非難する。
記者の質問の内容にはすでに 答えがオブラートされている。
あらかじめ予想されている答えを
ディランの口から言って欲しいとばかりに 質問する。
それを ことごとく 覆していく やりとりが面白い
ただ ディランは 覆す 言葉の遊び をやっているわけではない。
自分をただのシンガーで普通の人間であって
君たちが思っているような男でも
君たちが望んでいるような人間でもない
マスコミや社会によって作り上げられるヒーローでもない
ただ自分の道を歩き続けるだけだ
と 言い続けている。
彼は ディランという偶像になりたくなかった男である。
次回 ノーディレクション・ホーム は
翌年1966年のイギリス公演のドキュメンタリーが主です。
年老いたディランの振り返りのモノローグで始まります。
では 後編に続きます。
ノーディレクション・ホーム と ドント・ルック・バック
二本のDVD映像 を見た。
改めて というには わけがある
最初は ともかく 夢中で見る
でも 何回か見ているうちに 隠された部分が解るようになる
見た時の年齢によっても 意味が変わる
今回は 吟味して見た
振り返るな というタイトルの 1965年のドキュメンタリーを
振り返りました
このブログ 書き始めると えらく長くなってしまった。
で 前編、後編 に分けることにした。
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前編 ドント・ルック・バック
1965年のイギリスコンサートツアーのドキュメンタリー
Bringing It All Back Home を発売した直後ですが
この時のコンサートは アコースティックで演っています。
ドント・ルック・バック は 振り返るなよ の意
僕もそうですが 歳いけばいく程 先は短かく
過去は 反比例して 長くなる
でも 当時のディランは 24歳
過去よりも未来の方が圧倒的に大きいはずですが
この時すでに 彼は 年老いる程の時間の集積を通過してきているのです。
........................................................................................................
このドキュメンタリーのなかで
インタビュアーは質問します
あらかじめ用意され 誰かがまとめあげた 文面での質問
<レッテル貼られるのが嫌いでしょ
でも 私たち 30歳以上のため あなたの社会的役割に
ふさわしいレッテルは?>
との 質問に対して
”30歳以下というレッテルにするよ”
と答えます。
当時の合い言葉
30歳以上は信用するな
でも 年老いてから 言う
30歳以下は 信用するな
ぼくたちの世代は どちらの世代からも
きり裂かれた世代かもしれません。
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ドント・ルック・バックは大阪に住んでいる時(1970年)に
ブートレグ(海賊版)のレコードで サウンドトラックとして 音だけ聞いていた
レコードの音に 字幕ありませんから
もろ なまりのあるアメリカン英語 ディラン節を聞いていました。
そのうち海外版ビデオで見たが字幕はドイツ語でした。
喋っている意味は完全に解らないものの
白黒映像で見た衝撃は大きい
1986年に レーザーディスクで出た日本語字幕版を見て
初めて完全に見たことになる。
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ブートレグレコードのお陰で英語音声だけはほぼ頭の中に入っいて
ドイツ語字幕で映像はみていましたが
この時 初めて日本語字幕で映像を完全に見たことになる。
2007年5月に この幻のドキュメンタリー
ドント・ルック・バック ~デラックス・エディション~ が
【完全生産限定盤】として リリースされる

予約でアマゾンに注文して DVDで見ることになった。
1970年のブートレグLPから数えると37年の年月がたっている
この ドント・ルック・バック は皆が待ち望んでいたようで
すぐ限定数が売り切れてしまい、中古市場で高値の取引となる。
ソニーはその後限定を無視して再度生産して販売することになったが
今じゃそれも売り切れている。
すでに何度も見ている映像ですが
ライブ・パフォーマンスがフルで見れた事の喜びは大きい
内容は色々な人達によって語り尽くされているのでそちらを参考にしてください。
ただ、インタヴューでのやり取りが面白い。
24歳のディランの受け答えは 非常に的を得ているし
スターを作り出そうとしているマスコミを逆に質問し
さらに激しく非難する。
記者の質問の内容にはすでに 答えがオブラートされている。
あらかじめ予想されている答えを
ディランの口から言って欲しいとばかりに 質問する。
それを ことごとく 覆していく やりとりが面白い
ただ ディランは 覆す 言葉の遊び をやっているわけではない。
自分をただのシンガーで普通の人間であって
君たちが思っているような男でも
君たちが望んでいるような人間でもない
マスコミや社会によって作り上げられるヒーローでもない
ただ自分の道を歩き続けるだけだ
と 言い続けている。
彼は ディランという偶像になりたくなかった男である。
次回 ノーディレクション・ホーム は
翌年1966年のイギリス公演のドキュメンタリーが主です。
年老いたディランの振り返りのモノローグで始まります。
では 後編に続きます。
Posted by hamabeat at 11:29│Comments(0)
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