2008年05月22日
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僕にとって大変重要な年でした。
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Bob Dylanが Blonde on Blonde をリリースし
Royal Albert Hall Live の年であり
18歳で僕が京都へ出た年であり
初めてDylanのLPレコードを買った年であり
初めてイカリさんと出会った年でした。
そのどれもが僕にとって重要なデキゴトでありました。
京都は僕が一人で始めて生活できる自由な空間でした。
下鴨高木町の町家の4畳半の間借りからのスタートとなります。
隣の部屋の住人の部屋の壁からはいつもフォークソングのレコードが聞こえてきました。
P.P.M 、キングストン・トリオ、ブラザースフォア
そんなカレッジ・フォークのオムニバスレコード。
その中にひとり しわがれ声でギターとハーモニカだけの弾き語りで
引き摺るように歌っている人がいました。
毎日、壁に耳を寄せて彼の歌だけを聞いておりました。
ある日、大学の地下の生協の購買部に立てかけてあった
アルバムジャケットに釘付けになります。
その写真はたぶん壁の向こうで歌っていた人ではないかと直感的に思いましたが
その人本人であるという確証はありませんでした。
曲目も名前も知りませんでしたから。
でもきっと彼に違いないと思い 勇気をだして買ってしまいました。
当時のLPレコード1枚2000円という値段は僕にとって大きなお金でした。
高校の時、お年玉を集めてかった小さな電蓄をもっていました。
それでLPレコードをかけることができましたが
レコードを乗せると電蓄が隠れて見えなくなるような小さな可愛いものでした。
いつもシングル盤(ドーナツ盤と読んでいましたが)しか買ってなくて
この時買ったLPレコードが初めての30cmLPでした。
A面1曲目に恐る恐る針を落とします。
いきなりドラムスとオルガンとエレキギターで始まる
それは あの Like A Rolling Stone でした。
A面はエレクトリック B面はアコースティックの演奏で
B面に 隣の壁から聞こえてきた曲が入っていました。
その曲は Don't Think Twice it's all right "くよくよするな"
であり 彼の名前は Bob Dylan でした。
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写真の4枚のアルバムが
日本コロムビア株式会社からリリースされたペラジャケ4枚のLPレコードです。
左上からリリースされた順番になります。
左上の1枚が最初に買ったLPです。
Highway 61 Revisited までの正規5枚のアルバムのうち
Another Side of Bob Dylanを除く4枚のアルバムからの
日本編集盤でベスト盤といった構成になっています。
この4枚のアルバムの詳細な写真はこちらで。
この4枚のアルバムを改めて見て解ったことがあります。
1枚目は Bob Dylan のベスト盤として出していますが
おそらくある程度売れて、要望や問い合わせが多く
続編を企画していったと思われます。
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2枚目のアルバムは HIGHWAY 61 REVISITED から
1枚目冒頭に入れた Like A Rolling Stone をはずし、かわりに
Bringing It All Back Home の
Maggie's Farm を入れてあります。
3枚目は First Album "Bob Dylan"
と全く曲目、曲数は同じですが順番が入れ替わっています。
4枚目は 3rd Album "The Times They Are A-Changin'"
と全く曲目、曲数、順番が同じです。
1枚目のライナーは中村とうよう氏
2枚目、3枚目が 鈴木道子さん
4枚目が 三橋一夫氏 です。
1枚目と2枚目には COLLEGE FOLK SERIES の印刷がありますが
3枚目と4枚目にはありません。
3枚目と4枚目から VOL.3 VOL.4 の表記があります。
日本での発売時期は 1枚目が1965年12月 2枚目が1966年3月
3枚目が1966年5月 4枚目が1966年7月 ですから
えらく圧縮されて次々と発売されたものです。
この4枚のアルバムには全く入ってないこともあってか
Another Side of Bob Dylanは当時の僕たちには謎のアルバムでした。
そして Blonde on Blonde も輸入版のお店の手の届かないところに
飾ってありましたが、とても高くて買えませんでした。
寄せ集めじゃないLPレコードの2枚組は当時初めてのもので
ミック・ジャガーも言っていましたが
”2枚組をオリジナルでつくれて、しかも売れるのはディランくらいだよな”
このアルバムも謎のまま数年が過ぎていくことになります。
日本コロムビアからリリースされたものは
この 4枚のアルバム+2枚 で終了となりますが
1968年にCBSソニーレコードが設立されます。
CBSソニーからアメリカ発売のものと同じ仕様でのアルバムがリリースされました。
CBSソニーの盤は1,800円で発売されました。うれしい値段設定でした。
さて ちょっとマニアックな内容になってしまいました。
この4枚のレコードは毎日毎日そうとう聞き込んでいますから
もう、まともに再生できる盤ではないと思います。
アルバム紹介でえらく長くなってしまったので
第一期の京都高木町でのお話をこの辺で終わりにします。
この後、お話は 京都 上賀茂、大阪 大淀区、京都 岡崎、
そして京都 銀月アパートへと進みます。
それぞれの住処を軸にして
様々な時代での人との思いや空気感があります。
Kyoto Revisited の Album Vol.1 でした。
つづく。
僕にとって大変重要な年でした。
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Bob Dylanが Blonde on Blonde をリリースし
Royal Albert Hall Live の年であり
18歳で僕が京都へ出た年であり
初めてDylanのLPレコードを買った年であり
初めてイカリさんと出会った年でした。
そのどれもが僕にとって重要なデキゴトでありました。
京都は僕が一人で始めて生活できる自由な空間でした。
下鴨高木町の町家の4畳半の間借りからのスタートとなります。
隣の部屋の住人の部屋の壁からはいつもフォークソングのレコードが聞こえてきました。
P.P.M 、キングストン・トリオ、ブラザースフォア
そんなカレッジ・フォークのオムニバスレコード。
その中にひとり しわがれ声でギターとハーモニカだけの弾き語りで
引き摺るように歌っている人がいました。
毎日、壁に耳を寄せて彼の歌だけを聞いておりました。
ある日、大学の地下の生協の購買部に立てかけてあった
アルバムジャケットに釘付けになります。
その写真はたぶん壁の向こうで歌っていた人ではないかと直感的に思いましたが
その人本人であるという確証はありませんでした。
曲目も名前も知りませんでしたから。
でもきっと彼に違いないと思い 勇気をだして買ってしまいました。
当時のLPレコード1枚2000円という値段は僕にとって大きなお金でした。
高校の時、お年玉を集めてかった小さな電蓄をもっていました。
それでLPレコードをかけることができましたが
レコードを乗せると電蓄が隠れて見えなくなるような小さな可愛いものでした。
いつもシングル盤(ドーナツ盤と読んでいましたが)しか買ってなくて
この時買ったLPレコードが初めての30cmLPでした。
A面1曲目に恐る恐る針を落とします。
いきなりドラムスとオルガンとエレキギターで始まる
それは あの Like A Rolling Stone でした。
A面はエレクトリック B面はアコースティックの演奏で
B面に 隣の壁から聞こえてきた曲が入っていました。
その曲は Don't Think Twice it's all right "くよくよするな"
であり 彼の名前は Bob Dylan でした。
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写真の4枚のアルバムが
日本コロムビア株式会社からリリースされたペラジャケ4枚のLPレコードです。
左上からリリースされた順番になります。
左上の1枚が最初に買ったLPです。
Highway 61 Revisited までの正規5枚のアルバムのうち
Another Side of Bob Dylanを除く4枚のアルバムからの
日本編集盤でベスト盤といった構成になっています。
この4枚のアルバムの詳細な写真はこちらで。
この4枚のアルバムを改めて見て解ったことがあります。
1枚目は Bob Dylan のベスト盤として出していますが
おそらくある程度売れて、要望や問い合わせが多く
続編を企画していったと思われます。
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2枚目のアルバムは HIGHWAY 61 REVISITED から
1枚目冒頭に入れた Like A Rolling Stone をはずし、かわりに
Bringing It All Back Home の
Maggie's Farm を入れてあります。
3枚目は First Album "Bob Dylan"
と全く曲目、曲数は同じですが順番が入れ替わっています。
4枚目は 3rd Album "The Times They Are A-Changin'"
と全く曲目、曲数、順番が同じです。
1枚目のライナーは中村とうよう氏
2枚目、3枚目が 鈴木道子さん
4枚目が 三橋一夫氏 です。
1枚目と2枚目には COLLEGE FOLK SERIES の印刷がありますが
3枚目と4枚目にはありません。
3枚目と4枚目から VOL.3 VOL.4 の表記があります。
日本での発売時期は 1枚目が1965年12月 2枚目が1966年3月
3枚目が1966年5月 4枚目が1966年7月 ですから
えらく圧縮されて次々と発売されたものです。
この4枚のアルバムには全く入ってないこともあってか
Another Side of Bob Dylanは当時の僕たちには謎のアルバムでした。
そして Blonde on Blonde も輸入版のお店の手の届かないところに
飾ってありましたが、とても高くて買えませんでした。
寄せ集めじゃないLPレコードの2枚組は当時初めてのもので
ミック・ジャガーも言っていましたが
”2枚組をオリジナルでつくれて、しかも売れるのはディランくらいだよな”
このアルバムも謎のまま数年が過ぎていくことになります。
日本コロムビアからリリースされたものは
この 4枚のアルバム+2枚 で終了となりますが
1968年にCBSソニーレコードが設立されます。
CBSソニーからアメリカ発売のものと同じ仕様でのアルバムがリリースされました。
CBSソニーの盤は1,800円で発売されました。うれしい値段設定でした。
さて ちょっとマニアックな内容になってしまいました。
この4枚のレコードは毎日毎日そうとう聞き込んでいますから
もう、まともに再生できる盤ではないと思います。
アルバム紹介でえらく長くなってしまったので
第一期の京都高木町でのお話をこの辺で終わりにします。
この後、お話は 京都 上賀茂、大阪 大淀区、京都 岡崎、
そして京都 銀月アパートへと進みます。
それぞれの住処を軸にして
様々な時代での人との思いや空気感があります。
Kyoto Revisited の Album Vol.1 でした。
つづく。
Posted by hamabeat at 19:04│Comments(0)
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