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2015年08月01日

国破れて山河有り

僕は小さい子供を描いた映画が好きで よく見ます

みつばちのささやき エル・スール ニュー・シネマ・パラダイス

霧の中の風景 蜂蜜 青いパパイヤの香り ビジル 泥の河


国破れて山河有り


国破れて山河有り



国破れて山河有り


国破れて山河有り


国破れて山河有り


国破れて山河有り





小さい子供達の傷つきやすい感性を描いた映画です

そしてどの映画もぼくたちが小さい頃育った環境に近いので

どこか共感をもって安心して見れるのかもしれません

子供の頃の小さな秘密だとか憬れだとか恐れが描かれています



全ての映画ではありませんが これらの映画の中で 

何故か母親は良くは描かれておりません

少女や少年と父親の関係がメインの物語で

父親の寡黙な精神性に惹かれる子供達の心の動きを描いている映画が多い

僕は ビクトル・エリセ監督の<エル・スール>が最も好きです

……………………………………………………

息子の年齢の若者と お酒を飲みながら話した時に

彼はこう言っていました

<hamaさんの年代の人達はいいですよ 帰る所がありますから

僕達には 帰る所がないんですよ>



たしかに そうかも知れない

たかだか 30年くらいの間に日本人は故郷を亡くしたのか捨てたのか

僕達の世代には うさぎ追いし山も小鮒釣りし川もあった

そして 自然のなかで 一日中遊んでいた

家には何にも無かった 自分の部屋もTVも洗濯機も掃除機も冷蔵庫も

家は 晩飯を食べて寝るためにあったようなものです

勿論 車も無い 親父の通勤用の黒い頑丈な自転車が一台のみ

今みたいにガーガー、三輪車、子供の背丈に合わせた

いろんな大きさの自転車など無かった

小さい頃に親父のでかい自転車で三角股で練習した

その頃は町内にほぼ全てをまかなえる小さな個人商店があった

食料品屋、魚屋,床屋、駄菓子屋、文房具屋、銭湯,その他

冷蔵庫が無いので その日必要なのものしか買わない

野菜は近くの農家から毎朝リアカーで売りにくる

魚は 浜から天秤棒をかついで売りにくる

アイスクリームは自転車でブルーの木箱に入れて売りにくる

豆腐はリアカーで ラッパをならしながら売りにくる

紙芝居も自転車に積んで上映しにくる

夏には 近くの公園で白い幕を張って白黒映画の上映

こんなつつましいエコな生活が理想だと思う

まこと 地産地消 でしかないが この言葉は最近作られた言葉で

食のグローバル化の反語としての流行り言葉です

その頃は 地方や地域はある意味 自給自足的コミューンであったように思う

現在 スーパーには何処の国の誰がどうやって作ったのか解らない食品が山積みされている

今の大量生産、大量消費はどこか間違っている

現在、世界の食料の生産量の30%は捨てられているといいます

食べるものが無く飢えて死んでいく沢山の子供達がいるというのに

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日本映画の <泥の河> は僕達の小さい頃の時代風景です
国破れて山河有り




この頃の両親も近所の人達も抜けたように明るく屈託が無い

日本は この垣根の無い長屋の人間関係がベースにあるとつくづく思う

子供はどやされながらも 廻りの大人達によって育てられている

洋画にこの独特のゆるく暖かい人間関係は映っていない

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8.153.11 を比較して

ある評論家の方が こんなことを書いていました

国破れて山河有り

8.15 日本は敗戦によって国は破れたけれども

自然が残っていれば生活も出来るし喰ってもいける

国民を戦争に駆り立てる国など むしろ無い方がよい


ところが 3.11 東日本大震災のことを言っているのですが

山河破れて 国有り と

自然が全て破壊されて 住む所も耕す畑も漁の船も 

全て失くしたが 国は 在る

国策で進められた原発事故によって 無事に残っている自分の家にも帰れないのに

何事も無かったかのように 国は 在る

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8.15が近づいてくると 戦争のTV番組が増える

日本という国が 犯した犯罪は 他国と戦争をし侵略をしただけではない

自国の民を死に追いやったということにある

兵隊には 降伏はするな 捕虜になるな 肉弾となれ 自決しろと命令し

沖縄では 民を盾として戦い 多くの沖縄県民を自決させた

今の首相は 集団的自衛権の説明に決まってこう言う

日本国民の生活の安全と平和を守る為に と

本当の目的を隠す為に こんなきれいな言葉のベールをかける

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イスラム国では こう言う

死んで天国に行くと72人の絶世の美女に囲まれながら生活できる と

日本兵の先に美女達はいないが 死ねば英霊になれる

イスラム国の兵士も女性に殺されると天国の美女の話は無かったことになる

だから クルド人の女性兵士を極端に恐れているようだ

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今年も 8.15 終戦の日 ではなくて 敗戦の日 がやってくる

戦争は 自然に終わったのではない 戦争に 完全に負けたのだ


いつものように 高校野球が終わり,海水浴も終わり

熱い暑い 夏も やがて終わるだろう

でも 年を追うごとに 気候が変わり 災害が多くなっている

なにか 不気味な 前兆 というものを感じざるを得ない


この地球を救えるのは 国家でも政府でも政治でも宗教でもない

では 何が この地球を この自然を 救えるのか 

私たちは 自ら作ったこの謎の中で生きている





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